どんな台?
2001年1月に登場した4号機のAタイプ。型式名はトリプルシューター2、製造元は株式会社アリストクラートテクノロジーズ、販売元はアリストクラート販売株式会社です。サミーとの提携後、アリストクラートが日本のパチスロへ参入した第一弾でした。
売りは、メーカー案内で平均約600枚のスーパーメガBIG、約500枚のスーパーBIG、約400枚のノーマルBIGとされた3種類のBIG。A600と呼ばれた大量獲得タイプですが、600枚が固定上限という意味ではありません。どのBIGを引くか、ナビを生かせるか、通常時から小役を拾えるかで出玉が盛大に変わる、獲得枚数変動型の技術介入機です。
そして、1枚掛けでBIGを揃えるとノーマルBIGになるという大欠陥持ち。スペックだけ見れば甘いのに、知らずに1枚掛けで揃え、通常時は10枚役をこぼし、BIG中も手順を間違える。そりゃ公表値どおり出ません。
「トリプルシューター」と「トリプルシューター2」は同じ台
型式名は「トリプルシューター2」ですが、筐体ロゴとメーカーの遊技ガイドは英字の「TRIPLE SHOOTER」。P-WORLDや当時記事、アリストクラートの機種史でも「トリプルシューター」と2を省いています。
参入第一弾、3種類のBIG、全リールの3連7、1枚掛けでノーマルBIGになる仕様まで一致するため、リンク先の「トリプルシューター」は本機のこと。別に「初代トリプルシューター」があり、その続編が本機という話ではありません。
ボーナス確率と機械割
| 設定 | BIG抽選確率 | REG抽選確率 | 公表機械割レンジ |
|---|---|---|---|
| 1 | 1/399.6 | 1/655.4 | 92.3–96.8% |
| 2 | 1/368.2 | 1/655.4 | 95.1–99.2% |
| 3 | 1/341.3 | 1/655.4 | 97.4–103.2% |
| 4 | 1/318.1 | 1/655.4 | 100.6–106.5% |
| 5 | 1/299.3 | 1/485.5 | 104.3–112.2% |
| 6 | 1/238.3 | 1/358.1 | 110.5–119.9% |
BIG・REGは通常時のボーナス抽選確率。合算の計算値は設定1で1/248.244、設定6で1/143.084です。BIGは全設定で段階的に軽くなり、REGは設定1〜4が1/655.4で共通、設定5から急に上がります。低設定域はBIG中心、高設定域はREGを合わせて見る台です。
機械割の幅は、3種類のBIGを引くたびに機械割そのものが上下するという意味ではありません。通常時の小役回収やBIG中の技術介入を含む公表レンジで、上側は攻略をきっちり重ねた値。設定1でも92.3〜96.8%、設定6は110.5〜119.9%と4.5〜9.4ポイント開くので、目押しを省いたまま上の数字だけ信じると痛い目を見ます。
3種類のBIG
BIGを3枚掛けで揃えた瞬間、設定に応じてドットの「7」「5」「3」が振り分けられます。数字は獲得枚数の保証ではなく、BIG中に受けられるナビの段階です。高設定ほど上位BIGへ期待できましたが、設定別の正確な配分値は判明していません。
7:スーパーメガBIG
平均約600枚。小役を完全ナビし、リプレイハズシも逆押し表示で完全アシスト。シフト持ち越しによって小役ゲーム30Gをフルに使えます。ドットの白7はメロン・メロン・白7、金貨は金貨、弾丸は弾丸の15枚役を示します。
5:スーパーBIG
平均約500枚。リプレイハズシのアシストとシフト持ち越しはありますが、小役ナビがありません。15枚役を自力で判別して取れるなら「7」との実戦差は縮みますが、適当押しならそのまま欠損になります。
3:ノーマルBIG
案内上は平均約400枚。小役ナビもリプレイハズシのアシストもない、勘と目押しで勝負するBIGです。変則押しでは小役を制御でこぼすため順押しが基本。左・中で15枚役を判別し、第3リールに対応図柄を狙います。
当時の小役狙いではノーマルBIGの平均を約490枚とする攻略例があり、600枚を超えた実戦例まであります。「400枚」は案内上の目安で、手順を詰めたときの天井ではありません。
公称の600・500・400枚は平均値であって、固定枚数でも最大獲得枚数でもありません。ノーマルBIGで400枚を超えることも、スーパー系で役をこぼして平均を割ることもあります。本機固有の最大獲得枚数は明らかになっていません。
1枚掛けは、使う場所が正反対
この台の1枚掛けには、混ぜると致命傷になる二つの話があります。
- BIGを揃えるゲームは3枚掛け。BIGフラグ成立後、1枚掛けでBIG図柄を入賞させると、設定に関係なく100%ノーマルBIGになります。成立ゲームか次ゲーム以降かは関係なく、入賞させるゲームの掛け枚数が条件です。
- BIGの小役ゲーム30G目は1枚掛け。3枚掛け中は小役を優先する制御のため、持ち越したJAC INを最後に入れるには1枚掛けへ落とし、順押しでラストJACへ入れます。
3枚掛けで入賞させた場合だけ、本来の設定別3種抽選を受けられます。当時はボーナス確定後のコインロスを避けるため1枚掛けで揃えるのが定番だったので、その常識が丸ごと罠になりました。
つまり「1枚掛けが危険」なのはBIGを揃えるゲーム。「1枚掛けが必要」なのは、シフト持ち越し後の30G目。ここを一緒くたにすると、この台の長所と欠陥を同時に踏み抜きます。
通常時の小役と打ち方
通常時の主な払い出しは、弾丸と金貨が各10枚、チェリーが2枚。弾丸と金貨は同じ10枚でも別フラグです。BIG中は弾丸・金貨に加えてメロン系の15枚役があり、リプレイはJAC INを兼ねます。BIG絵柄は3通り、REG絵柄は2通りで、いずれも揃えたゲームに15枚の払い出しがあります。
通常時は毎ゲーム、左リール12番のチェリーを枠内へ狙うKKK打法が基本です。当時の個人攻略では、同じチェリー周辺を狙う手順が「猫打」とも呼ばれていました。
- 左リールの12番チェリーを枠内へ狙う。
- 停止形に応じて中・右の10枚役をフォローする。
- チェリーが枠下まで落ちれば弾丸の可能性はないので、中・右は適当打ちでよい。
- 大きく4コマ滑ったときは金貨を疑う。弾丸と同じ10枚役だと思って放置しない。
この手順だけで1000円あたり4G以上の差が出た実戦値があります。全リールに3連7を置いて派手に見せながら、実態は毎ゲームの左目押しを要求する。初心者を呼ぶ顔で初心者を殴る台です。
リーチ目・チャンス目
左リールに3連7が止まっただけではリーチ目ではありません。公式の3連7系は複数リールの組み合わせで、ほかにチェリー揃い、メロンのV字・逆V字、金貨のX字、小役ハズレなどが掲載されています。公式掲載パターンは3枚掛けの順押しまたはハサミ打ちだけが有効です。
中段弾丸テンパイハズレも基本のリーチ目。左が「弾丸・金貨・弾丸」まで滑った形は、実戦上REGまたは弾丸です。3連7を一つ止めて満足せず、停止順と残り2リールまで見て初めて楽しめます。
ドット・LED・バックランプ演出
演出はドットマトリクス、四つのLED、バックランプ、スタート音の組み合わせです。
- ドットに小役が出て揃えば期待度は低め、揃わなければ高期待。
- 「7」または「BAR」が止まれば高期待、消えると低期待。
- LED演出は4個目まで点灯すればボーナス確定。
- リール停止後にバックランプが点けば高期待。
- スペシャル音はボーナス確定。
レバーONで複数の演出が一斉に発生する鉄板プレミアムもあります。液晶の物語ではなく、小役を狙った結果と演出の矛盾で当たりを読む台です。
BIG中の打ち方
スーパーメガBIGの小役ナビとハズシ表示は、次のように読むのが基本です。
- 白7表示は左・中を適当打ちし、右リールに3連7。
- 金貨表示は左リールの3連7を避け、中・右は適当打ち。
- 弾丸表示は全リールに弾丸を狙う。
- 矢印表示は逆押しでリプレイハズシ。
- 「1BET」表示は1枚掛け順押しでJAC IN。
残り8Gになったらハズシを切り上げ、順押し小役狙いでJAC INを受けます。
「7」の手順
- ドットに表示された15枚役を順押しで取る。
- 矢印表示が出たら逆押しでリプレイをハズす。
- 小役ゲーム30G目は1枚掛けに切り替え、順押しで持ち越したJAC INを入れる。
「5」の手順
小役ナビがないため、左→中と弾丸付近を狙い、テンパイした15枚役を右リールに狙います。矢印表示の逆押しハズシ、残り8G以降の順押し小役狙い、30G目の1枚掛けJAC INは「7」と同じです。
「3」の手順
変則押しは小役をこぼすので常に順押し。左→中で15枚役を判別し、テンパイした15枚役の対応図柄を、残った第3リール=右へ狙います。
設定判別
店の設定配分を直接入力
1項目だけでも判別できます。使わない項目は右上のスイッチで外してください。
使うのは通常時ゲーム数に対するBIGとREGだけ。BIGは設定1の1/399.6から設定6の1/238.3まで素直に上がります。REGは設定1〜4が同じなので、低設定同士の区別には働きませんが、設定5の1/485.5、設定6の1/358.1は長く打てば強い材料です。
BIGの「7・5・3」は高設定ほど上位へ期待できるものの、正確な設定別振り分けが分からないため、判別ツールには入れていません。通常時小役にも公表済みの設定別確率はなく、設定推測はボーナス2要素が中心です。
朝一の小役カウンタ
当時は、朝一にチェリーが続いたら、小役をわざと取りこぼしてカウンタの反応を見る設定変更判別も使われました。チェリー高確率状態が前日から残っていれば同じ挙動になるため、これだけで変更確定とはせず、BIG・REGと合わせて追う材料です。減算値やカウンタ境界まで使う数値判別は判明していません。
天井・狙い目・ヤメ時
ゲーム数天井、ストック放出、モードやゾーンで連チャンさせる台ではありません。ハマリ台をゲーム数だけで狙う根拠はなく、設定別のBIG・REGと技術介入で勝負します。ボーナス後に追うべき固定区間もないので、続ける根拠がなければ即ヤメで構いません。
本来甘いはずが、客が離れた
上側の機械割は設定4で106.5%、設定6なら119.9%。ところがBIGを1枚掛けで揃えたら設定不問でノーマル、通常時の適当押しで10枚役をこぼし、BIG中も押し順と30G目を知らないと平均へ届かない。甘さが隠しコマンドみたいになっていました。
本来甘い機種だったはずだけど、それのせいで思ったより出ず、いつの間にか客も離れて店からいなくなってた。3連7は一停止で当たらず、毎ゲーム目押しまで必要。アリストクラート第一弾から、面白い仕掛けを全部いっぺんに入れて客へ説明しないという、実にアリストらしい始まりでした。
参考資料
懐かしい気持ちになれる記事
【設置尽きるまで私は戦う。特別編】海の向こうからやってきた「アリストクラート」の歴史
しのけん「ノーマルBIGの連打は『トリプルシューター』プログラムの欠陥…」も、題名の「2」が省略されているだけで本機の話です。旧「喰うならやらねば」バックナンバーにも「トリプルシューター①・②」として残っています。